西洋絵画と世界史の両方が分かる一挙両得・・・。と、いうわけではなく、あくまでも西洋絵画が主題。歴史の背景の中で必然的(?)に色々な技法が開発されてきた経緯を分かりやすく伝える本です。ただ、分かりやすいと言っても、教科書的に学んだ場合の話で、読み流して頭に入るというわけではない(あくまでも私の場合はであるが)。何度も前の方のページと行ったり来たりはしなければならない。ただ、ルネサンスやロマン主義、印象主義などの様式の流れが整理されていて、面白い内容でした。絵画も音楽も文化も、黎明期から絶頂期を迎えやがて多様化する。そんな流れを感じずにはいられませんでした。うん、多様化は今の流行りだ。文化や芸術だけでなく、何もかも伝統は破壊されやがて多様化する。破壊と言ってしまったが、破壊なのか革命なのか、改革なのか、良い事なのか悪い事なのか。明解な答えは出せない。あくまでも個人の感想でそんな難しい哲学的な本じゃないですよ。