会議というと何故か最低1時間。あるいは1時間以上というのが当たり前な企業も多いのではないでしょうか。忙しい人は早く終わって欲しいとソワソワしている中、あまり直接仕事を持っていない上の方の人が談笑してなかなか始まらなかったり・・・。ある日、この本が書店で並んでいて目が惹かれてしまいました。そうか、トヨタの会議は30分なんだ!さすがトヨタ!トヨタ生産方式で生産能力は高いが、会議までも時短で行われるのかと思い、パラパラと立ち読みもせず購入しました。会議の事だけで1冊かと思いましたが、それだけで1冊もつわけはありませんでした。どういう人に向いているのでしょうか。新入社員ではありません。管理職の候補者か管理職になったばかりの人向けかもしれません。前書きには入社5年以内の方向けと書かれていました。内容は、どういう風に同僚や上司とコミュニケーションをとって効率よく仕事を行うのかという処世術です。上司への報告の仕方やプレゼン資料など参考になる事も多くあります。ただ、トヨタという会社の社風によって確立されている所も多いです。この本の対象の人はまだ社風まで変える力は備えていないでしょう。会議の方は30分が基本ですが、白熱したら必要な分数だけ延長することもよくあるそうです。う~ん。人間関係の維持を仕事の本質においてしまってはいけない。相手に同調することなくあえて空気を読まず、むしろ空気をぶち壊す姿勢が必要。どうしてもサラリーマンの多くは自分の立場と相手の立場を天秤にかけて自分の方が弱い立場だとついつい相手への忖度をしてしまいます。でも、それが時間の無駄だという事は誰もが十分に気づいています。そうか、相手の事を考えすぎてはダメなんだ。自分がつきつめて正しいと思った事はどんどん意見具申していけばいいんだ。そこで自分の意見が通らなかったらサッと引けばいいんだなと勇気づけられます。が、すぐに、自分の異論や反論、提案で社内で孤立してしまったらダメなので起こさなくていい摩擦は起こさないと書かれています。う~ん。すべてが参考になるわけではないと思いますが、この本を読む方の今置かれている状況によって、きっと大いに参考になる事もあるはずです。