前巻読了から2年経過。あまり集中して読めなかった前巻の事、覚えていないかなぁと思っていたが、意外にも憶えていました。2巻の中でも前半はラスベガス編。後半はニューヨーク編。ラスベガスとニューヨークの人物対比がはっきりしています。国の事情は良く分かりませんが、ラスベガスは治安のいい所のはずですが、分かりやすく自堕落な人間ばかり登場します。1巻で爆破テロに巻き込まれた優等生な教育ママみたいな雰囲気だった主人公の母親がなぜ、この人を選んだのか不思議な位に自堕落な父親とその愛人、自堕落な悪友たち。主人公もここで一気に自堕落な世界におぼれてしまいます。でも、癖のある人たちが多い方がテンポよく読めてしまいます(女性が作者のせいかエグさは抑えられています)。ニューヨークに戻った後半は1巻と同じゆっくりなテンポに戻ります。この本との向き合い方で間違っていたのが、てっきり美術館爆破テロの謎解きとテロ犯と対峙する少年の物語と思って読んでしまった事です。2巻でも、それを追っかけて行ったので謎解き物語としては、全然話が進みません。爆破テロという事件が今後テーマとして扱われるかどうかは置いておいて、単純に青春物語としてとらえれば良かったみたいです。ただ、私の周辺の青春時代とはかけ離れ過ぎていて感情移入は難しいです。後2冊も必ず読みます。