こころ検定。4級のレベルは、巷にあふれる人の心を読むような類のライトな心理学の本の知識の延長かと思っていました。ところが、最初に出てくるパブロフ以外は、読み進めても心理学のいろはの「い」のフロイトやユングは最後まで登場しません。この本は心理学ではなく、人間の習性が読み解かれている学問です。しかも、触れて欲しくない部分まで率直に淡々と書かれています。例えば、自己呈示。人間は他者から良く見られたいと考えてしまうことがあります。だから、自分の都合の良い出し方、つまり自分を演出して相手に表現する、情報発信する事が自己呈示だそうです。そして、マキャヴェリ的知性。自分の利益のために、時には他者と協力し、時には他者を裏切る行動だそうです。学問ではありますが、読みやすく分かりやすく自分を見つめる事もできます。こうして様々なSNSで発信している内容も自己呈示ですね。