こんな本置いてます vol.114/詩の向こうで、僕らはそっと手をつなぐ。

表紙に萌詩アンソロジーと書かれています。中原中也、石川啄木、島崎藤村、高村光太郎、萩原朔太郎などなど、歴代の詩人の萌える詩の選集です。歴史的仮名遣いがこれほどまでに、上品で美しい響きを持つものかと読みながら溜息がでてきます。わずか60ページですが充実した気持ちです。そして、詩を読み終えた後の、川口晴美さんの巻末の解説も素敵です。そもそも私たち自身が発している言葉や行動も、全てが理路整然としているわけでもないし、矛盾もあります。だから、無理に行間に隠された意味を理解しようとする必要もないんだと、勝手に拡大解釈してしまいましたが、今後本を読んでいく中でハードルが一気に下がって、今よりももっと気楽に本とおつき合いできそうな気がします。