100万部を超え重版につぐ重版となっている佐藤愛子さんのベストセラーエッセイ集。どう書いたら失礼が無いかと考えてもしょうがない。だからはっきり書きますが、とても90歳が書いた文章とは思えない。そもそもエッセイ自体が作者のぼやきだったり、つぶやきだったり、ちょっとした怒りだったりを面白可笑しくまとめたものと言ったら大変語弊があるかもしれません。だから、90歳の人のエッセイってちょっと、キレイな文章でお小言を言われるんじゃないかと思ってしまいます。この本の表紙を見てもおでこに怒りマークをつけながら新聞読んでる姿がまさにその事を表しているかのように思えます。ところが、確かにそういう要素も全く無いわけではないが、とにかく若くて平易な文章でぐいぐい読めます(私もそれほど若くはありませんが・・・)。内容もお年寄りのぼやきと受け流すような話ではなく、フムフムさもありなんと、賛同してしまいます。だから、こんなにベストセラーなんだと納得できます。ちょうどお茶でも飲みながらのんびりするのにいい本だと思います。