『ツバキ文具店』に挿絵を描いている素描家shunshunさんの2作目の画集です。現在荻窪の本屋さん『Title』で個展「ドウカシテル」が開催されていますが、そちらに展示されている絵が中心となっている画集です。ボールペンで書かれた線画が中心ですが、見ればみるほど、この均一で緻密な線をどうやって書いているのか不思議になってしまいます。私なんかすぐ手に写って原稿を汚してしまうと思います。均一な線をフリーハンドで水平にお互い重なる事無く、何千本も真っ直ぐ引かれているだけの絵が多くあります。その線は、線の間隔で濃淡が表現されていて、海に映る光は線をかすれさせて映し出しています。 shunshunさんは素朴な絵を通して好きになりましたが、この真っ直ぐな線こそ真骨頂に感じます。 またガラスペンで、何重にも円を狭い間隔で描かれている作品もありますが、フリーハンドでここまで真円を何重も描けるなんて、感動を通り越して呆れる位に笑みが出てしまいました。shunshunさんの個展はこの画集を見た後だと、また、見方が変わってくると思います。個展で在廊時に購入しましたので、サインをいただけました。